入社5年で「外来がん治療認定薬剤師」取得!がん資格取得体験記②
資格取得を目指すきっかけは何ですか?
私が「がん」に関心を持つようになったのは、大学1年生の時に祖父を前立腺がんで亡くしたことがきっかけです。初めて身近な人を亡くす経験だったこともあり、「がん」という病気が私にとってとても身近なものになりました。
その影響で、大学4年・5年の悪性腫瘍学の授業に自然と興味を持って勉強していました。
薬剤師の介入によって抗がん薬の副作用を軽減できることを知り、「副作用に苦しむ患者様を助けたい」という思いが芽生え、がん認定薬剤師の資格取得を目指すことを決意しました。
資格取得へ向けた会社のサポート体制について教えてください。
私が外来がん治療認定薬剤師の資格を取得できたのは、会社の手厚いサポートがあったからこそです。
「がんの資格を取得したい」という希望を聞いてもらい、最初の配属先として、がんの症例が集まりやすい店舗に配属してもらうことができました。
そこでは多くの抗がん薬処方に触れることができ、薬学的介入の経験を積むことができる環境でした。
また、すでに資格を取得している薬剤師の先輩方が在籍していたため、資格取得に必要な薬学的介入事例の添削や認定試験・面接試験に関するアドバイスをしてもらいました。
受験のときには、応援メッセージももらえて、心強い支えとなりました。
資格取得をしてよかったことを教えてください。
資格取得によって得た知識や経験を活かし、患者様とより深く向き合えるようになりました。
「ありがとう」と言っていただける機会が増え、薬剤師としてのやりがいを強く感じています。
また、毎月の資格手当(50,000円)がつくことで、これまでの努力が給与面で評価されるのが嬉しかったです。
JASPOがん診療病院連携研修を受けた際のことを教えてください。
今年度中に「外来がん治療専門薬剤師(BPACC)」の資格取得を目指し、6月・7月の30日間、JASPOがん診療病院連携研修(以下、病院研修)を受けてきました。
病院研修では、主に外来点滴センターにて、抗がん薬のミキシング前の電子カルテチェックや、初回指導の実施を中心に業務を行いました。
加えて、抗がん薬のミキシングや病棟でのがん薬物療法の指導業務の実施、緩和ケアチーム(PCT)や栄養サポートチーム(NST)への同行、排泄ケアの現場見学、がん相談支援センターや院内レジメン審査委員会の見学など、病院内でのがん診療を幅広く学ぶことができました。
研修期間中は、看護師や病院薬剤師の方々と積極的に情報・意見交換を行い、仕事面だけでなくプライベートでも「顔の見える関係」を築くことができました。このような交流を通じて、病院研修に参加して本当に良かったと感じています。
さらに、がん診療への理解を深めるため、日本癌治療学会の「認定がん医療ネットワークナビゲーター」eラーニングを受講し、資格も取得しました。(10月1日より認定開始)
薬局の現場では、がん治療に対する不安や経済的負担に関する相談を受けることも多いため、今後はがん相談支援センターと連携しながら、患者様のサポートもできればと考えています。
薬学生さんへのメッセージをどうぞ。
最近では、がんに限らず腎臓、糖尿病、心不全など、さまざまな領域で専門資格が増えてきています。
これからの時代、薬剤師として「認定資格」という名の武器を持つ人材が求められていると思います。
私は「がん」という分野でご縁があり資格を取得しましたが、薬学生の皆さんには、まず国家試験を無事に乗り越えて、それぞれが興味を持つ分野で資格取得・スキルアップを目指してほしいと思っています!
0コメント