入社4年で「外来がん治療認定薬剤師」取得!がん資格取得体験記①

「外来がん治療認定薬剤師」について教えてください。

外来がん治療認定薬剤師とは、日本臨床腫瘍薬学会が認定する資格制度です。
外来でのがん治療を安全かつ効果的に行うための知識と技能を備え、地域医療において患者様とそのご家族を包括的に支援できる薬剤師の育成を目的としています。
認定試験では、介入事例の提出、筆記試験、そして提出事例をもとにした面接試験が課されます。
特に面接試験は、他の薬剤師認定試験ではあまり見られない特徴的な形式です。
合格率は毎年40%台と難易度が高く、容易な試験ではありません。
しかし、資格を取得することで専門性が証明され、業務の幅が広がるだけでなく、患者様からの信頼を得やすくなるという大きなメリットがあります。

資格取得を目指すきっかけは何ですか?

資格取得を目指した理由は、主に以下の3点です。

1. 超高齢社会に伴うがん患者の増加
日本はすでに超高齢社会であり、令和6年度の高齢化率は29.3%に達しています(内閣府調べ)。
それに伴い、疾患を抱える方も増加しており、がんは特に重要な疾患です。
日本人の2人に1人が生涯でがんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなるという統計もあります。
私自身も祖父を大腸がんで亡くしており、がん領域の専門知識を身につけることが自分の強みになると考えました。

2. 会社の支援体制
ナカジマ薬局には外来がん治療認定薬剤師などの認定資格保持者が多数在籍しており、私も多くの支援を受けることができました。
現場での経験、疑問点の相談、事例の添削、勉強法の共有、講演会や学会発表への参加など、非常に刺激的な環境でした。
店舗の職員からも協力を得られ、取得への大きな後押しとなりました。

3. 資格手当の制度
ナカジマ薬局では、認定資格取得者に対して資格手当や奨励金が支給される制度があります。
資格取得が給与の資格手当にも反映されるため、モチベーションの維持にもつながりました。

勉強法や仕事の両立について教えてください。

勉強法は人それぞれですが、私の一例をご紹介します。
まず、薬の知識は日常業務でよく目にする薬剤から、適応・用法・副作用・相互作用などを順に覚えていきました。
特に副作用の知識は介入事例の収集に不可欠であり、「Grade」の判定方法や、それに応じた支持療法の対応方法を優先的に学習しました。
私は薬局薬剤師であり、点滴抗がん薬や血液がんに触れる機会が少なかったため、参考書を活用して知識を補いました。
1冊では網羅できないため、複数の参考書を使うことをおすすめします。
仕事との両立は非常に苦労しました。
週5日のフルタイム勤務の中で、帰宅後に勉強する日々は集中力の維持が難しいこともありました。
そこで、「勉強の継続」を意識し、大まかなスケジュールを立てて、小さな課題を日々設定しました。
気が乗らない日はオンラインゲームなどで息抜きしつつ、毎日何かしら学習に触れる習慣をつけたことが、結果的に合格につながったと感じています。
事例の収集は入社2年目の冬頃から始め、本格的に毎日勉強するようになったのは受験を決意した4年目の夏からです。

薬学生さんにメッセージをどうぞ。

まずは卒業試験と国家試験に向けて、全力で頑張ってください。
就職後も、外来がん治療認定薬剤師のように筆記試験を伴う認定資格があり、「また勉強か…」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、専門性を身につけることは、将来的に必ず強みとなり、さまざまな場面で有利に働きます。
がん領域に限らず、認定資格は多くの分野にあります。
働き始めてから興味を持った分野でも構いませんので、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
ナカジマ薬局では、資格取得を目指す薬剤師を全力で応援しています。
興味のある方は、ぜひ一度お話を聞きに来てください。
皆様にお会いできる日を、心より楽しみにしております。

REALVOICE

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